タペストリーとは何か?

タペストリーってどういうもの??

タペストリーとはどんな物のことをいうのでしょう。部屋の装飾に使われているのは知っていても、詳しいことはわからな方も多いのでは?そんな方のために、ここではタペストリーについての知識をご紹介します。

タペストリーとは?

タペストリーとは、壁掛けや椅子の背あてに使われる室内用の織物のことです。日本の織物の技術では「つづれ織り」に相当します。様々な色で染色した横糸で縦糸を包み込むことで、縦糸が見えないようにします。そうすることで表面に出ている横糸だけで多彩で絵画的な表現の織物を作ることができるのです。最古の作品は、紀元前15世紀頃のエジプトで発見されており、後に東方のビザンチンやササン朝ペルシアなどで華麗な作品が数多く制作されました。11世紀に入ると、ヨーロッパに伝えられ聖堂の装飾に使われたり、壁にかけることで壁の隙間が埋まり断熱効果があるとわかり、次第に需要が高まっていったのです。16世紀にはフランスでコブラン工場が設立され、タペストリーの黄金時代と呼ばれました。19世紀以降は振るわず、マダム・キュトリが復興を呼びかけ、ピカソやルオーも製作に参加しました。そうして現代まで発展してきたのです。

現在のタペストリー

現在の用途は、部屋の壁掛けや衝立(ついたて)、緞帳(どんちょう)などのインテリアとして、または壁に吊り下げる広告や目隠しにも利用されています。現在のタペストリーと呼ばれるものの中には、テトロポンジやクロスなどの合成繊維で出来た生地にインクジェットプリンターで印刷したものもあります。広告としては、雨や風などですぐに破れたり、丸めて持ち運んでもしわやクセになったりすることがなく丈夫で、紙製のポスターより使い勝手が良いので普及しています。ほかにも、手ぬぐいや風呂敷をタペストリーとして使用するようにもなりました。専用のタペストリー棒に取り付けることで、その美しい絵柄を生かしインテリアとして活用するようになったのです。

タペストリーの様々な用途

タペストリーは華麗で美しい伝統の織物として、またおしゃれなインテリアだったり、手軽な広告として現在も広く扱われています。実は、ほかにも持ち運びが手軽なことから、「ピカソのゲルニカ」などのとても大きな絵画の複製をする時にも使われているのです。本当にたくさんのことに利用されているんですね。紀元前の大昔から現代に至るまで、時を経るにつれて、タペストリーはその生地や用途を様々に変えてきました。そして、現代まで長く愛されています。よく見るとなにげない日常の中に、たくさんのタペストリーがあることがわかります。これからも人々の生活の中に溶け込み、芸術としてのうるおいを与えてくれたり、いろいろな情報を私たちに知らせてくれることでしょう。